読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる








Lillies and Remains / minus (-) 「"Romanticism" Release Tour」 @ 心斎橋CONPASS

f:id:sikeimusic:20150202195800j:plain
f:id:sikeimusic:20150202195815j:plain

ロマンティックが止まらない…


昨年のリリーズ新作を藤井麻輝にプロデュースしてもらった縁で、まさかの対バンツアーまで敢行してしまいました。かたや80年代へと永遠に思いを馳せるロマンティシスト、かたや80年代の狂騒狂乱の中で揉まれ続けてきた重鎮。この邂逅はきっと必然的なものだったのでしょう。チケットはソールドアウト。8割が女子。


定刻をやや過ぎた頃に SE が…重鎮は SE の時点で本気でした。初っ端から観客全員の耳をいわしてやらんとばかりの重低音ノイズ。可聴域を超えて空気の振動をダイレクトに肌へと伝える周波数が、狭苦しい地下一階の密室で轟々と唸りを上げる。会場のコンパスは元々、低音を強調して鳴らす PA が特徴的だと認識しているのですが、彼らにはどうやらうってつけのハコだったようです。危機感がやがて恍惚へと変わりそうになった所でマイナス登場。おお、この人達、本当に実在してたんだ…。


昨年のデビュー作からの楽曲も演奏していましたが、4つ打ちインダストリアルビートがかなり肉感的、享楽的な縦ノリグルーヴを生み出していて、音源で感じていた冷徹なイメージを大きく裏切っていました。曲間ほとんどなしで畳み掛け、後半は完全にトランスへと突入。左には一挙手一投足でスター然とした華やかさを振り撒く森岡賢、右には終始うつむき加減で機材に集中する藤井麻輝。前者はもはやニューウェーブが服着て踊ってるような強烈すぎるポップアイコンだし、後者は迂闊に近寄りがたいオーラと風貌が往年の (清原化する前の) Trent Reznor を連想させる、まさに鬼。このぱっくり対照的なふたりだからこそ成り立つ、冷たさと熱さのバランス。 SOFT BALLET ではここに遠藤遼一まで加わってたんだよなと改めて考えると、もう笑いしか出ない。


予想外のブチ上げモード (発泡酒投入からの。ていうかコンパスはドリンクチケットだけだと発泡酒なんですよ。ハイネケンは別料金ですよどう思いますコレ) ですっかり気を良くしていたけど、本番はこれからです。サポートにノベンバ、プラズー、コレクターズの面々を迎えた新生リリーズ。初っ端は意外にも旧譜からの 「The Fake」 。高松氏の太いベースが推進力となっているのか、以前見た時よりも音がソリッドに鍛え上げられている印象がありました。そして Kent は意外によく喋っていた。 「グラサンやと暗すぎてなんも見えへん」 あっ関西の気の良い兄ちゃんだ…途端に湧く親近感。あと Kazuya も話振られてよく喋ってた。 「今日の俺のヴォーカル、どれが一番良かった?」 「うーん、 Go Back かな」 「…そか」 かわいすぎか?


気心知れた仲間たちとの5人編成ということで、メンバー的にも安心感があったのか、今までよりも目に見えて熱のあるパフォーマンスだったような気がします。 Kent がハンドマイクに持ち替えるパートでは特に分かりやすく、内なる熱さ、楽しさを観客にも見せるようになっていた。もちろんあからさまな煽りなどしないし他と比べればクールな感じなのだけど、ステージとフロアの境目をきっぱりと断絶するタイプだと思っていただけに、このある種の人間臭さは面白いギャップでした。ワンマンならではのラフな空気がありつつ、頭からケツまでビシッとスジを通したライブでした。テンポ良く進行したためかアンコール含めて1時間ほどで終わってしまい (マイナスは30分程度) 、ボリューム的にはまだまだって感じですが、腹8分目で余韻を引きずるのもオツなもんかなと。


<セットリスト(Lillies and Remains のみ)>
1. The Fake
2. Broken Receiver
3. Sublime Times
4. Like The Way We Were
5. Final Cut
6. You Stand Alone
7. Composition V
8. Sigh
9. Moralist S.S.
10. To The Left
11. Go Back
12. I Survive
13. Body
(アンコール)
14. This City