Low 「Ones and Sixes」

Ones and Sixes

Ones and Sixes

US はミネソタ出身の3人組による、2年半ぶり11作目。


Wilco のドラマーがゲスト参加し、 Justin Burnon (Bon Iver) のスタジオで録音されたという本作。しかしながら今作は Bon Iver などの作品で見られる雄大さや優美さではなく、むしろ最近の Low の作品と比較しても、さらに内省的でモノクロームな色味と化しています。必要最小限の音数と、必要最小限のハーモニー。端々には何気なくシンセサウンドが用いられていますが、それも決して楽曲をカラフルに仕立てる意図ではなく、むしろ音の隙間に潜む静寂、その緊張感をくっきりと際立たせてる。全体的にポストロック/エレクトロニカに通じる実験的な音響処理が施されているのも特徴でしょうか。特にアルバム冒頭の 「Gentle」 「No Comprende」 などは穏やかな曲調の中で鬼気迫る凄みを効かせているような、徐々に立ち昇る空気の重さに痺れさせられる。しかし結成からすでに20年が経っている彼ら、昔からやってること自体は何ら変わっていないのに、メロディの醸造、抑制されたサウンドの深みを常に追求し続け、新作のたびにその音の中へと惹き込んでくれるのは、さすが US インディの最たる良心と言うか、何だか奇跡の様ですよね。

Rating: 7.5/10



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