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Deerhunter 「Fading Frontier」

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Fading Frontier

Fading Frontier

アトランタ出身の4人組による、2年5ヶ月ぶり6作目。


アシッド感に溢れた彼らなりのパンク・ロックンロール作品 「Monomania」 を経て、再びサイケデリックな酩酊感を深めてきた本作。しかし単なる回帰ではなく、過去作とはまた違った感触があります。シンセ/エレクトロニクスが全体に導入されて若干プログレッシブな雰囲気に、あるいはチルウェーブ (ヴェイパーウェーブ?) を連想するミステリアスな浮遊感も。いや Bradford Cox の上擦ったヴォーカルが入ると場面によっては Animal Collective っぽくも聴こえたり。あくまでチープで簡素な使われ方ではあるのですが、新たに混ぜられたシンセの音色はなかなか絶妙な味わいで、バンドサウンドの歪みに含まれていた毒気の代わりに、アンビエント由来のスウィートな清涼感がジワリと染み渡ってきます。これは前作とは対照的な Deerhunter 流サーフミュージック?しかし彼らがやると純粋無垢なチルアウトとはいかず、まるで彼岸と此岸のあいだを漂うような居心地の悪さは常に裏側に潜んでいる気がする…と思って歌詞を調べてみたら、やはり何処か達観したように、言葉の端々からゆらりと湧き立つ死の匂いが。

Rating: 7.4/10



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