minus(-) 「G」

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1年2ヶ月ぶりとなるミニアルバム2作目。


KEN MORIOKA 大爆発。そもそもは藤井麻輝が発端となって始まったユニットのはずですが、今作では森岡賢が全曲コンポーズを担当。その結果前作で打ち出していたインダストリアル/エレクトロニカの緊張感あるクールネスはほとんど消し飛び、 EDM へと面舵一杯切り替えたブチアゲナンバーが台頭。そもそもナチュラルボーン・パーティーピーポーである所の賢ちゃんが EDM に着手するのは至って自然な流れで、これはもはや鬼に金棒ですよね。もちろん彼の出自である80年代ニューロマンティクスのエッジィかつメロウな感覚や、藤井麻輝が担うインダストリアルの強いアタック感もあり、そのまま EDM まるっと拝借というわけではないアクの強さが感じられる。また BELLRING 少女ハートへの提供曲 「The Victim」 セルフカヴァーは EDM ×アンビエント×フレンチポップの配合変化でディープなエロティシズムが醸造された佳曲。しかしまあ今に始まったことではないですけども、音楽性もキャラもまるっきり正反対なこのふたりのタッグというのは改めて考えても不可思議なものですね。主と従の入れ替わり、飼い慣らし飼い慣らされの爛れた関係性。

Rating: 8.0/10