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2015年間ベストアルバム20選

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今年の締め括り企画ラストですはりきってどうぞー。




20. Giant Claw 「Deep Thoughts」

Deep Thoughts

Deep Thoughts

崇高な理念とまるっきり相反する Windows98 時代の MIDI そのままなローファイサウンドで構成されたオーケストラ・スペクタクル。90年代再評価はついにこんなわけのわからん領域まで進み出したか。この気味の悪さこそ正しくアウトサイダー、インターネット万歳って感じでとても奥ゆかしい。


soundcloud.com




19. YOLZ IN THE SKY 「HOTEL」

HOTEL

HOTEL

ギリギリの滑り込みでした。試しに過去作を聴き返してみたけど、やっぱり今作が最も纏まりが良くてポップに感じるし、それと同時に彼らのクセの強さもはっきりと浮き出てる。インテリでサイケ、毒っぽくてファニーな快楽中枢の刺激剤。



YOLZ IN THE SKY "Making colors" (Official Music Video)




18. Oneohtrix Point Never 「Garden of Delete」

GARDEN OF DELETE [輸入盤CD / 24Pブックレット付] (WARPCD266)_171

GARDEN OF DELETE [輸入盤CD / 24Pブックレット付] (WARPCD266)_171

ミニマリズムから脱却した楽曲のダイナミズムとともに不可解さ、悪意的なネチっこさも深みを増した気がする奇人の新作。無機質なテクスチャーの端々からひどく人間臭さに満ち溢れたエモーションの雫が零れ落ちてくる。神経質で野蛮な現代の病相を集約したかのようなサウンドスケープ



I Bite Through It




17 me-al art 「NEW WORLD」

NEW WORLD

NEW WORLD

ポップであることから一切目を背けずに真っ向勝負で立ち向かった力作。なんともシリアスで高揚感があり、包容力に満ちたエモーショナルな歌の数々。11篇の楽曲すべてが心に引っ掻き傷をつける。そりゃ遠藤仁平も強く推すはずだ。残念ながら今年一杯で活動休止に。




16. LiSA 「Launcher」

Launcher(初回生産限定盤)(DVD付)

Launcher(初回生産限定盤)(DVD付)

エネルギッシュで溌剌とした新世代のロッキン歌姫。こういう直球ど真ん中を貫く正義的なアイコンはいつの時代も必要なのだ。今年に入ってからお茶の間進出などでなお勢いを加速させて、アニソン云々の枠にはもはや収まり切らなくなってきてますね。



LiSA 『Rising Hope -MUSIC CLIP short ver.-』




15. うみのて 「21st CENTURY SOUNDTRACK」

21st CENTURY SOUNDTRACK

21st CENTURY SOUNDTRACK

大仰なアルバム表題とは裏腹に、フォーク色が濃くなってますます個の内省へと向かった作品。やたらと湿っぽくて薄暗く、時には神経症的な印象すら受けるのだけど、その集合体が21世紀の象徴だと提示する笹口騒音の筆致が鋭く光る。しかし彼らもまたこの作品をもって力尽きてしまいました。



うみのて - 恋に至る病(MV)




14. Viet Cong 「Viet Cong」

Viet Cong

Viet Cong

Women 時代から続く音響実験の更なる成果。アブストラクトなノイズの濃霧から、不意に飛び出すナイフのような殺傷力も手にした傑作です。その姿はまるで This HeatJoy Division の混血児のようで、そりゃもう愛でざるを得ないって感じですよね。



Viet Cong - Continental Shelf (Official Video)




13. 悠木碧 「イシュメル」

イシュメル(初回限定盤)(DVD付)

イシュメル(初回限定盤)(DVD付)

砂糖菓子の弾丸撃ちまくりな待望のデビュー作。もちろん純粋にポップスとして優秀なのもありますが、とにかくロリータメルヘンに振り切れた世界観の濃厚さはいっそ清々しいほど。グルグルと表情を変えて見せる彼女の役者っぷりを堪能できます。



悠木碧「ビジュメニア」Music Video short ver.




12. 妖精帝國 「SHADOW CORPS[e]」

SHADOW CORPS[e](シャドウ コヲプス)(DVD付)

SHADOW CORPS[e](シャドウ コヲプス)(DVD付)

こちらはこちらで己の一番の武器に磨きをかけてきた充実作。演奏陣の主張が強くなったことで彼らの個性にますます張りが出てきた。簡単に日和はしないゴシックロリータドクトリンの強靭さよ。そりゃ終身独裁官様も簡単にはキャラを捨てることはできませんね。



【妖精帝國】NEW ALBUM「SHADOW CORPS[e](シャドウ コヲプス)」Lead Track 「Shadow Corps」Music Video




11. Arca 「Mutant」

Mutant [輸入盤CD] (CDSTUMM386)_178

Mutant [輸入盤CD] (CDSTUMM386)_178

さらに密度の濃さを更新する全20曲の大作。コズミックな立体感と乱雑にエディットされた音の飛礫は、ダイナミックに聴き手の神経を逆撫で、翻弄しては魅了する。ちょうど表題が示すように、異形の歪んだ造形美を見る時のようなある種の凄みがあり、激しく好奇心を擽られました。



Arca - EN (Official Video)




10. チャットモンチー 「共鳴」

共鳴(初回生産限定盤)(DVD付)

共鳴(初回生産限定盤)(DVD付)

デビュー10周年おめでとう。ふたりきりだった前作から一転して心強いサポートを迎え、ロックバンドとして真っ当な強靭さを獲得しつつも、正式メンバーはあくまでもふたりのみ。それゆえの自由奔放な遊び心はますますパワーアップという。チャットモンチーは今現在こそがキャリア中最も脂の乗った状態かもしれません。



チャットモンチー 『きみがその気なら』(Full Ver.)




9. 水曜日のカンパネラ 「ジパング

ジパング

ジパング

個人的には 「ラー」 が最も耳を惹いたのですが、その他もダンストラックとして、またポップスとして非常に優秀な作りなのですよね。流行の尖端へと手を伸ばすチャレンジ精神と、ゆらゆら自在にステップを踏むコムアイの奔放な魅力よ。怒涛の勢いでアップされる MV 群の多彩な表情にすっかり翻弄されっぱなしな俺なのでした。



水曜日のカンパネラ『マッチ売りの少女』




8. cali≠gari 「12」

12(狂信盤)

12(狂信盤)

武井誠の脱退をあくまでもプラスに捉え、様々なゲストドラマーを揃えた心機一転作。特に TETSU のドラムは一聴してすぐさま彼の音だと分かる主張っぷりで、単なるゲストの域を超えたコラボレーションがズラズラと。それによりバンド全体が改めて停滞を振り切ったフレッシュさを感じさせてくれる。青春はまだまだ終わらない。



紅麗死異愛羅武勇 / cali≠gari




7. HEALTH 「Death Magic」

Death Magic

Death Magic

The Haxan Cloak プロデュースによりますます焦点の定まったノイズパンク・エレクトロディスコ。硬く引き締まったサウンドは彼らの持つ攻撃性とポップネスを同時に強化し、一皮剥けたネクストレベルを提示しています。悪趣味なのに何処か耽美的で、焦燥感に満ちた切なさも激しく火花を散らす。まるで人間の本能のような。



HEALTH :: NEW COKE :: MUSIC VIDEO




6. Jamie xx 「In Colour」

イン・カラー

イン・カラー

Jamie の過去現在未来がひとつの線で繋がった最初の集大成。 The xx でも見せていたロマンチックなメランコリアがあり、そこから四方八方に発展した自由度の高さはある意味ソロならではの特権。シングル盤から一貫されたアートワークといい、コンセプチュアルな完成度の高さには深く唸らされました。この作品を踏まえて本隊がどう動くかも非常に楽しみ。



Jamie xx - Gosh (Official Music Video)




5. Mew 「+-」

プラス・マイナス

プラス・マイナス

この宇宙的なスケール感、まるでメジャーバンドみたい!今まで培ってきた音楽的素養が思い切り良く外向きにビルドアップされた、幻想的かつ骨太な王道ロックサウンド。もともとプログレッシブな大作志向だった彼らの本領が見事に発揮された作品だと思います。今年キャパ300のライブハウスで彼らを見られたのは幸福のひとことでしたね。



Mew - Making Friends




4. highfashionparalyze 「人は様々な自虐の唄を鳴らす」

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おそらく今年一番ライブを多く見たバンド (と言っても3本ですが) 。人間の根源的なダークサイドをヴォーカルとギターのみで描いた異形の傑作。ヴィジュアル系というフォーマットはある程度の体裁さえ整っていればあとは自由、とはよく言われていることですが、それを本質的に体現して見せた実に挑戦的で説得力のある内容です。来年からはベーシストとドラマーが正式加入して新バンドへと発展。




3. Björk 「Vulnicura」

Vulnicura

Vulnicura

数度目のキャリアハイ。 Arca や The Haxan Cloak を従えて彼女の歌はますます孤高さを増していく。様々な実験やコラボレーションを経てから実にシンプルかつストイックな方向に回帰したと思いますが、結局のところ彼女の一番の武器はスピリチュアルな歌の力なのだと。かつての名盤を自らの手でアップデートするオリジネイターの凄みが詰まっています。正座して聴くしかない。



björk: stonemilker (360 degree virtual reality)




2. レミ街 「フ ェ ネ ス テ ィ カ」

フ ェ ネ ス テ ィ カ

フ ェ ネ ス テ ィ カ

ポストロック、エレクトロニカトイポップ、フリークフォーク等々と雑多なジャンル群が頭に浮かびますが、それらを軽やかなステップで横断していくその鮮やかさ。瑞々しいメロディの輝きをポップスの定形から解き放ったような、禁じ手なしの自由なセンスと纏まりの良さ。アレも欲しいコレも欲しいと欲張りなのにえらくスマート。こんなバンドにバッタリ出逢えたりするから音楽はまだまだ面白い。



レミ街 Remigai - "CATCH" Official Music Video (2015)




1. ぺトロールズ 「Renaissance」

Renaissance

Renaissance

誇張抜きに、今年見たライブの中で1、2を争うくらいに素晴らしかったのがフジロックでのペトでした。軽妙な遊び心と確かに胸を打つセンチメンタリズム。東京事変でのショウアップされた形ではなく、インディバンドとして極めて自然体で鳴らされる長岡亮介の洒脱なセンス。ヴォーカルだけでなく全パートが歌心に満ち、テクニック的にも聴き所が満載。ああなんて憎らしい。バンド結成10周年に相応しい、全くもって隙のない完璧なデビュー作です。願わくばもう一度野外で見たい。



ペトロールズ - Profile @ 頂2014




以上で今年の更新は終了となります。お付き合い頂いてありがとうございました。読んで下さった皆様へ最大限の感謝を。