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DOOM「NO MORE PAIN… COMPLETE EXPLOSION WORKS SESSION」

RCMD D

藤田タカシを中心とする3人組の、87年に発表されたデビュー作の再発盤。


ジャパメタシーンに関してはまるで明るくないのですが、当時 X がテレビ等のメディアをフル活用してメジャーシーンに侵攻を仕掛けていたのとは対照的に、彼らは徹底してアンダーグラウンドの姿勢を崩さなかったと聞きます。ベクトルは正反対ながらどちらにも強い美学があり、太陽と月のように互いが強い存在感を放っていたと。今作はオリジナル LP 版と89年再発時の CD 版をコンパイルしており、それぞれ曲目が違えば音質もまるで違う。LP 版の篭りがちな音像に比べて CD 版はクリアにブラッシュアップされてはいますが、どちらも中央の定位で混濁したミックスがバンドの禍々しくカオティックな音楽性を際立たせています。Motörhead 譲りの砂塵巻き上がるロックンロールからスラッシュメタル勃興期の性急なアグレッション、メンバー各人の演奏力を駆使したプログレッシブな構築性も取り入れ、毒気と獣性が迸るエクストリームな作風をこの時点で確立しています。特に表題曲「No More Pain…」は幻惑的なクリーントーンと堰を切って溢れ出す爆音の融合、そこに見える彼らの表現の最深部は凄絶の一言。この一曲だけでも彼らの凄みは十分伝わるというもの。

Rating: 8.4/10