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Cavern of Anti-Matter「Void Beats / Invocation Trex」

Void Beats/invocation

Void Beats/invocation

Tim Gane(Stereolab)を中心とする3人組のデビュー作。


ざっくり言えばステレオラブからポップさが抜けて、そのぶんサウンドの前衛的な面にフォーカスが当てられた内容。まず初っ端「Tardis Cymbals」からしてドップリ濃厚です。70年代プログレクラウトロックから90年代音響派ポストロックへの系譜をそのまま受け継ぐ、ミニマリズムの酩酊とスペーシーな浮遊感。13分に及ぶ長尺の中で様々なテクスチャーが柔らかく反響し合っては消え、密かに恍惚を滲ませる。しかし大仰だったり難解な印象はさほどなく、そこはかとないモンド/ラウンジテイストのため聴き終えた後には妙にポップな印象が残る。この辺はやはりフランスならではの気質と言うか、ステレオラブでも発揮していたユニークなセンスがそのまま受け継がれてますね。その後も背中をチクチクと刺激するテクノチューンだったり、夜の空を気ままに遊泳するようなソフトロック・セッションが展開されてるわけですが、その中でも「Hi-Hats Bring the Hiss」の不穏かつスリリングなムードや、「Pantechnicon」の Kraftwerk 色強めなレトロフューチャー感などは特に面白い味わい。世間の時流とは切り離されたストレンジな小宇宙がここにはあります。

Rating: 7.4/10



Cavern of Anti Matter - liquid gate (ft. Bradford Cox)