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ハルメンズX「35世紀」

35世紀

35世紀

サエキけんぞうを中心とするバンドの、35年ぶり3作目。


ハルメンズはその音楽性のみならず、メンバーのその後の変遷、後進への影響力などを含めると非常に文脈に富んだバンドであり、その時代ごとのサブカルチャーシーンを濃縮したような彼らの作品は、視聴するというよりも当時の刺激的な空気感を「体感」するという側面の強いものでした。デビュー作「ハルメンズの近代体操」がすでにそうであったように、この新作もさながら文脈のミルフィーユ状態。現在のサエキ氏の本隊であるジョリッツや Boogie the マッハモーターズから、古川未鈴夢眠ねむやリアル3区といったアイドル勢、鈴木慶一野宮真貴などの往年の盟友までが一堂に会し、ピコピコシンセポップやグループサウンズを基調としたレトロフューチャーな楽曲を飄々と展開していく。それは単に懐古的な同窓会めいたものではなく、かといって未来を見据えたものでもなく、極めて現代的であり通俗的。スマホ、地下アイドル、SNS 、BL 等々、現在のサブカル全般をひっくるめて俯瞰/批判した、コミカルながらチクチク痛痒い楽曲の応酬。そしてハルメンズは今作と近日のライブをもって再度活動を止めるとのこと。全くもって清く正しいニューウェーブだ。

Rating: 8.0/10



今がダメなら未来へGO! ヘンな曲が沢山! 『 ハルメンズX(エックス) / 35世紀 』