METAFIVE「METAHALF」

METAHALF

METAHALF

10ヶ月ぶりのリリースとなるミニアルバム。


実は今年の SUMMER SONIC で彼らのライブを見ていたのですが、ちゃんとレポートを書かなかったのはあまりの暑さで頭が朦朧としていたからですごめんなさい。ただその中でも、彼らのノーブルでスタイリッシュ、それでいて不敵な余裕を感じさせるパフォーマンスが灼熱地獄のステージでも涼やかに見えたのは確かに覚えています。今作ではそんな彼らの魅力が前回のフルレンスから地続きで表れており、ファンキーな躍動感の中に確かなインテリジェンスを感じさせるダンスビート、80年代ニューウェーブのエッセンスを徹底的にブラッシュアップしたシンセサウンドは相変わらず聴き応え十分。リード曲「Musical Chairs」では洗練された音像の中にゴンドウトモヒコのホーンが仄かな異国情緒を漂わせ、前作でも感じられた瑞々しい勢いがここでもしっかり生きています。また「Egochin」ではアンニュイなムードを醸し出しながら SNS 時代の一コマを軽妙に皮肉ってみたり、「Peach Pie」では輪をかけてファンキーなグルーヴが言葉の散弾とともに身体に強くヒットしてくる。程良く緩急をつけながら一気に聴き通せる、あくまで攻めの姿勢を崩さない強気な一手。

Rating: 7.8/10



METAFIVE 「Musical Chairs」