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陰陽座「迦陵頻伽」

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迦陵頻伽

迦陵頻伽

2年2ヶ月ぶりとなる13作目。


彼らのアルバムを飛び飛びにばかり聴いていて申し訳ないのですが、思っていた以上にピアノ/シンセによるシンフォニックな装飾が多く、それによって彼らの持つ世界観がより深く重厚なスケール感を獲得しており、これほどに大きな存在感のあるバンドになっていたのだなという妙な感慨が沸き起こっています。「迦陵頻伽」というアルバムタイトルに沿ってか黒猫の流麗かつパワフルなヴォーカルが高い比重を占め、どっしりとした勇壮な演奏に純和風の味付けを多く施した、正しく日本人ならではのヘヴィメタルポップ。先行で配信されていた「刃」や「愛する者よ、死に候え」などは完全に彼らの王道を踏襲したものだし、スラッシーな攻撃性が強く出た「廿弐匹目は毒蝮」、人力ディスコビートを取り入れた結果90年代ビーイング感の弥増した「轆轤首」など、程良く幅を広げつつデビュー以来の陰陽座のイメージをさらに強固なものにした楽曲群。最近の人間椅子もそうですが、彼らもまたマンネリズムの域を脱し、自らの持ち味をひたすら磨き続けたが故の強靭さを誇らしく発揮しています。いくら色物視されようが、結局は信念のあるバンドが勝つのですね。

Rating: 8.2/10



「愛する者よ、死に候え」(MV)