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daoko「GRAVITY <改>」

GRAVITY <改>

GRAVITY <改>

2013年に発表された2作目の、ボートラ追加&リマスター再発盤。


この頃の daoko はまだ16歳。校則の制限による素顔を隠したままでの活動は、結果的に他のラッパーとは一線を画したミステリアスな魅力を楽曲に付与していました。あどけなさの裏に内省的な心の闇を覗かせ、時には冷めた視線や蠱惑的なムードも匂わせる。大人びた艶やかさとジュブナイルの繊細さが入り混じった微妙な色合いは、10代女子の複雑な心象をリアルに反映したもの…とは思いつつ、果たして30代のオッサンである自分が10代女子のリアリティをどれほど掴み取れてるかは、我ながら疑問が拭えません。何処までが本心で何処までが計算なのか、どれだけ手を伸ばしても霞のようにゆらゆらと棚引いて、実体を掴むことは永遠に不可能かもしれない。ましてや現在の彼女はメジャーデビューを果たして素顔を公開し、ファッショナブルなポップアイコンとして新たな DAOKO 像を提示しています。10代の変化する速度は得てしてドラスティックなもので、今振り返るとこのダークな作風がますます意味深長なものに感じられる。ここは羽化する前の蛹の状態であり、すでにノスタルジーすら香る仲間たちとの遊び場、そしてインディペンデントからのささやかな反抗。

Rating: 8.0/10



《MV》daoko - BOY (Remastered)