LiSA「LiTTLE DEViL PARADE」

LiTTLE DEViL PARADE(初回生産限定盤)

LiTTLE DEViL PARADE(初回生産限定盤)

2年2ヶ月ぶりとなる4作目。


相変わらずの元気溌剌っぷり。ここ最近リリースされていたシングル群から予想できるように、キレの良いバンドサウンドに乗せて朗々と歌い上げる痛快曲のオンパレード。その中には「LOSER ~希望と未来に無縁のカタルシス~」や「the end of my world」のように内に溜まった鬱屈を思い切りぶつけてくるものもあれば、表題曲「LiTTLE DEViL PARADE」を筆頭にそんなネガティブさをまるっと飲み込んでしまうほどの陽性に満ち溢れた楽曲もある。どちらにしてもガッツリ耳に噛んでくるラウド感で貫かれ、実にエネルギッシュな勢いが迸った、ロックヒロインとしてのキャラクターを全うする内容になっています。ただ厳しく見ると、やはり今までの亜流で留まってるのですね。もちろん今作でも強力な作家が名を連ねているし、一定水準のクオリティは確保されてはいるのだけれど、LiSA の音楽性やキャラクターは「Launcher」の時点で十分に完成されていて、ここで発揮されてる魅力は良くも悪くもそのフォーマットの中だけに留まってる。今後もこの路線をずっと続けるというのは、それはそれで肝の据わった姿勢ではありますが、そのうち金太郎飴状態に陥らないかなと。

Rating: 6.8/10



LiSA 『LiTTLE DEViL PARADE』-YouTube EDIT ver.-