MONOEYES 「Dim The Lights」

Dim The Lights

Dim The Lights

1年ぶりとなる2作目。


オープナー「Leaving Without Us」での切迫したメロディと、感情の堰を切ったように走り出すリズム。初っ端から必殺パターンで完全に勝ちにきてる。前作「A Mirage In The Sun」においても快活でフレッシュなエモ/ポップパンクが目白押しでしたが、今回の新譜を聴いた後だとその前作でも重厚でどっしりした印象を受けます。基本的な方向性は同じだけど、音作り的にはヘヴィさよりも本来のパンクバンドらしい軽やかさを重視したせいか。そもそもデビュー時から「凝ったことをせず己の出自へ立ち返る」というコンセプトが明確に打ち立てられていたバンドなだけに、聴き手の琴線と肉体を同時に揺さぶってくるストレートなパンクロック、そこへ向かう迷いの無さは楽曲を切れ味の鋭い高性能なものへと昇華させています。またアドレナリンを噴出させるカウパンクチューン「Borders & Walls」、朗々としたサビのシンガロングパートが印象的な「Carry Your Torch」は全体の中で面白いアクセント。どちらも Scott Murphy 作曲によるものですが、遊び心とパンクへの愛着が滲み出ていて聴いてるこちらもほっこりする。前作に引き続きパンクシーンの良心的な存在です。

Rating: 7.7/10



MONOEYES - Two Little Fishes(Music Video)