SUGIZO 「ONENESS M」

ONENESS M(通常盤)

ONENESS M(通常盤)

1年ぶりとなるソロ6作目。


全編がインストゥルメンタルで占められていた前作「音」とは対照的に、多彩なゲストヴォーカリストを招いた今作。それも全員が SUGIZO の近しい友人ということで、中には K DUB SHINETOSHI-LOW (BRAHMAN) といった意外なメンツもあり、ただ SUGIZO のこれまでのアクティヴィストとしての活動を踏まえれば納得の人選かと思います。楽曲の方は硬質なブレイクビーツや4つ打ちトランスを軸としつつ、SUGIZO ならではのギタープレイを存分に盛り込むというもので、今現在の彼が作り得る「歌モノ」を手堅くアウトプットしてきたという印象。RYUICHI 参加の「永遠」はほぼそのまま LUNA SEA の新曲と言っても差し支えない仕上がりだったり、他にも京 (DIR EN GREY) の情念深い歌が映える「絶彩」や、清春の持つゴス風味の色気が充満した「VOICE」などは従来のヴォーカルの個性が改めて浮き彫りになっています。ただ SUGIZO の新作として聴くとほぼ手癖そのままのようなフレーズも多く、安定はしているけれど想像以上の驚きには欠けるというのが正直なところ。少なくともリズム面ではもっと冒険できたのではないかなという気はします。

Rating: 6.8/10



SUGIZO / VOICE feat. 清春 (Short Ver.)