lynch. 「SINNERS -no one fake my bløod-」

SINNERS-no one can fake my bløod-

SINNERS-no one can fake my bløod-

ベースリテイク&リミックスを施した編集盤。


大麻所持による逮捕で一時バンドを脱退していたベーシスト明徳が復帰し、その間に様々なゲストプレイヤーを招いたり、ヴォーカル葉月がベースを弾いて制作した楽曲を正規メンバーで再録したという内容。ただどうも彼らのインタビューを読んだところ、ベースはあくまでもアンサンブルの縁の下の力持ちであり、そこまで前面に強調するものではないという意識があるようですね。なので今作も、よくよく聴き比べると音の密集度が多少上がったかなという程度で、先発のヴァージョンと大きな違いというのはありません。しかしサウンド云々の話ではなく、この5人が揃ってこそリンチなのだという拘りを持っているであろう彼らのメンタル的な意味合いで、この作品を出しておかなければ次のステップに移れないという気持ちがあったということは理解できます。EP 6曲とシングル3曲を混ぜ合わせたコンパクトな内容は思ったよりも全体の流れが良く、まるでフェス出演時の限られた時間内で自分達の持ち味を最大限に発揮するセットリストのような、いかにもライブ的と言えるダイナミックな起伏が痛快。改めての挨拶代わりに相応しい一発だと思います。

Rating: 7.4/10



SORROW / lynch.