Squarepusher 「Be Up a Hello」

Be Up A Hello [解説 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC624)

Be Up A Hello [解説 / ボーナストラック1曲収録 / 国内盤] (BRC624)

英国エセックス出身、Tom Jenkinson のソロユニットによる約5年ぶり15作目。


またえらい素朴なアルバムが出てきたなと。もちろんそれは "Squarepusher にしては" という条件付きではあるのですが、随分と入り込みやすく、ともすればフレンドリーな印象すら受ける。情報によると今作は、ここ最近の作品で導入していた自作の作曲ソフトを敢えて不採用とし、代わりにアナログシンセやエフェクターボードといった、テクノミュージシャンにとっての基本となる機材のみを用いて制作したとのこと。それで完成した内容は、稲妻のごとく疾走するドリルンベースの無軌道な攻撃性、アシッドなベースラインによって増幅される恍惚と熱狂、そういったプリミティブな肉体性を改めて突き詰めた、彼にとっての原点回帰をそのまま地で行く内容となっています。そもそも彼の作るドリルンベース曲は他の IDM アクトよりも、その原型に当たるドラムンベースを正統に継承しているという感触が個人的に強くあって、アドレナリンを噴出させるドラムンベースならではの野蛮な刺激、それと地続きの即効性を第一に感じるんですね。技術的な制約を逆に楽しんでいる節がある今作は、そんな彼ならではの魅力、その核の部分ばかりが露出しているような。

Rating: 7.2/10



Squarepusher - Terminal Slam (Official Video)