Deerhunter 「Cryptograms」

Cryptograms

Cryptograms

アトランタ出身の5人組による2作目。初めて聴きました。


奇怪なジャケット同様に音の方も超サイケデリックです。60年代を思わせるルーズなロックサウンドと、シューゲイザーの毒っぽい部分だけ抽出したみたいなギターノイズ。メロディの甘さは控えめで、底なし沼にズルズル引きずり込むかのようにディープな音像と、やさぐれてて何処か冷めた視線。圧倒的な轟音がのしかかる 「White Ink」 、あまりの焦臭さでむせ返りそうになる 「Lake Somerset」 、ミニマルなベースが全体をグイグイ引っ張る 「Octet」 など、前半は妖しくダークな気を吐きまくってますが、 「Strange Lights」 辺りからはヴォーカルが前に出て若干聴きやすくなってくる。とは言っても明確にポップなわけではなく、滲み出るようなメロディがジワジワと頭の中を支配していく感じですが。最初はあまりに掴み所がなくて戸惑ったけど、何回も聴いてるうちにクセになってきてる気もする。これこそまさにスルメですね。玄人好みの味。シューゲ、プログレとか好きな人は聴いてみては。


Rating: 6.8/10
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