world’s end girlfriend 「Hurtbreak Wonderland」

Hurtbreak Wonderland

Hurtbreak Wonderland

盟友 MONO と同じ Human Highway Records に移籍、2年3ヶ月ぶりとなる5作目。


前作 「The Lie Lay Land」 はどちらかというと荘厳なダーク色の強い作品でしたけど、今回はそれよりも風通しが良くなって、木洩れ日が差すようにカラフルな色彩が溢れ返ってます。また Aphex Twin 譲りの無軌道エディットの割合が高くなってるのも特徴ですね。優しく切ない涙腺直撃メロディとそれを無邪気に破壊するノイズ、互いを融合させて独自の世界を構築していく手腕は今回さらに冴え渡ってます。それが一番最高の形で出てるのが 「100 years of choke / 百年の窒息」 。 ストリングス、アイリッシュハープ、サックス等の様々な音を効果的に配置して、繊細な泣きのパートから険しさを感じさせるパートへと丹念に物語を紡ぐように進行し、途中ポルカっぽいフレーズに突入したりと、まるで飽きさせずに10分以上聴かせてくれる名曲です。他にもピアノが狂おしく打ち鳴らされる 「ghost of a horse〜」 や緩やかに大きな広がりを見せる 「the octuple〜」 等々、今までにありそうでなかった聴き所満載。10曲78分という重たい構成ではありますが、音的には weg の中で一番馴染みやすいと思うので初心者の方も OK かと。 期待以上の大傑作。


Rating: 9.6/10
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