luminous orange 「sakura swirl」


現在は竹内里恵ソロとなっているユニットの新作。アヒト・イナザワなどゲスト多数。初めて聴きました。


オープナー 「Sakura Swirl」 は少し妖しいムードのエレクトロニカ、そのミステリアスな空間を抜けると次の 「Every Single Child」 「Icicles」 は快活に突き抜けたギターロックで視界がパッと開がり、その後の 「Silver Kiss」 「Mithrandir in the Lilac Sky」 ではアコギの乾いた音色が心地良いポップスでゆったり落ち着く、そんな具合にそれぞれの曲ごとに方向性の違いはありますが、そのいずれにも共通してるのがメロディの純粋な良さ、スッキリした後味の清涼感。伸び良く透き通った女性ヴォーカルや浮遊感を醸し出す音はシューゲイザー要素を感じさせるし、ポップスとして上品な質の良さは Belle and SebastianTeenage Fanclub 辺り、あと何処となく流れるカフェミュージック風の気だるさは Stereolab にも通じるかも。スッと通り過ぎる涼風、あるいは陽の光 (と少しばかりの陰り) を感じさせるような、実に気持ちの良い音が自然に沁み渡って肩の力をゆるりと抜いてくれる。8曲37分と比較的コンパクトに納まってるのも良い意味で軽いし、幅広い層にアピールできる好盤だと思います。


Rating: 8.0/10
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