茅原実里 「Contact」
- アーティスト: 茅原実里
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2007/10/24
- メディア: CD
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中心にあるのは林原めぐみや椎名へきる等に代表される、90年代声優ポップスの王道スタイル。それが2000年代らしく高速アゲアゲトランスでブラッシュアップされてるという、最近だと水樹奈々が同じような系統か。この手の音楽は普通のチャート物ポップスとは切り離されて、すっかりジャンルの一つと化してますね。清涼感と芯の通った力強さを併せ持ったヴォーカル、ひたすら大仰でドラマチックな曲調、そこにオーケストラも取り入れてとことん煌びやかに装飾、みたいな。それでこのアルバムは冒頭 「Contact」 〜 「純白サンクチュアリィ」 の流れが素晴らしいです。トランスの速度に乗ったメロディと派手なアレンジ、ともに手を緩めず緻密に構築された過剰さが強くヒットしてくる。あと 「夏を忘れたら」 のボサノヴァ/ラウンジも新鮮で良いですね。ある程度体裁良くしとけば何やっても OK という所では、ある種ヴィジュアル系と共通する面白さ (業の深さ) があるのかも。一方で 「Dears 〜ゆるやかな奇跡〜」 「truth gift」 といったミディアム曲では勢いが削がれたぶん曲のありがち感が気になってしまうのが残念。正直表立って好きと公言するのは抵抗あるんですが (苦笑) 、中途半端に芸術気取って生温いことしかできないよりかは全然良いと思います。誰とは言いませんが。