あさき 「神曲」


コナミ音ゲーに楽曲提供しているコンポーザーのデビュー作。通販限定リリースです。


意外にも曲はかなり気合の入ったインディーズダークヴィジュアル。耽美なメロディラインやガシャガシャしたギター、ツタツタ2ビートといったV系のマナーに則りつつ、ジャパネスクな音階を使って湿っぽくおどろおどろしいダークネスも取り入れ、さらに曲によっては変拍子を多用したプログレッシブな構成でガンガン展開していくという。 Dir en grey 「MACABRE」 +地獄少女サントラみたいな。演奏は淳士 (元SIAM SHADE) を筆頭とした強力な布陣、また自身も確かなテクの持ち主のようでクオリティは申し分無し、なのでチープさは全く感じずしっかりと力強さが伴ってます。アグレッシブに攻めつつも複雑なリズムで激しく脱線したりと、油断すればすぐ置いてけぼりをくらいそうなスリル感が格好良い 「蛹」 「この子の七つのお祝いに」 、怨念めいた暗黒ムードが蔓延した長尺プログレ曲 「神曲」 、この辺は特に彼の毒要素が色濃く反映されてますね。その一方で 「月光蝶」 「空澄みの鵯と」 といったポップ曲ではヴィジュ好きのツボを上手いこと押さえてくれる。十分に説得力の感じられるダークホース的傑作であります。半分はゲーム提供曲の新録とのことですが、本当にこんな曲がゲームで使われてたんすか。ビビる。


Rating: 8.2/10
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