FUJI ROCK FESTIVAL '08 1日目


行ってきました。去年に続いて2回目のフジ。3日間フル参加は初めてです。


相変わらずのステージ間の遠さ+足場の悪さでやたら体力を奪われてしまうのですが、2回目だしある程度要領も掴めていたので、それなりに上手くペース配分しながら立ち回れたかなーと思います。それでも3日連続はキツかったですけどね。カンカン照りの時ももちろんキツかったけど、最終日に強い雨に降られまして、それも結構身に応えた。やっぱり雨対策として長靴は持っとくべきだなと思いました。普通のスニーカーで参加してたためグシャグシャの泥塗れになってしまい、ただでさえ疲れてる足が余計に重くなるという。去年はスニーカーで十分過ごせたので大丈夫だろと高を括ってたんですけど、ナメてたら痛い目見ますね雨。今回の教訓でありました。


んでは見た順に感想とかを。まず1日目。この日は概ね晴れ。たまに雨がパラつくくらいで過ごしやすい気候でした。


RYUKYUDISCO @ WHITE STAGE
初っ端はアゲアゲなやつで身体を動かしたいなーと思い琉球ディスコへ。大体どういうのかは知ってたけど実際に見たことはなかったのでね。ステージには首里城を模した機材セット。そこに沖縄の民族衣装をモチーフとした衣装に身を包み、 「琉球電舞」 と書かれた巨大な旗を持ってお二人登場。予想通りアッパーな4つ打ちトランスのシームレス連打。時折 DAFT PUNKZAZEN BOYS のネタを交えつつ、ウチナー風の陽気なメロディと縦ノリグルーヴの相乗効果でズンズン突き上げてくる。特別小難しいことはなく、能天気にはしゃげる感じでノリやすくて良かった。まー一発ネタを最後までゴリ押すタイプなんであんまり長いとさすがにダレますが、40分程度の幕開けとしてはちょうど良いアクトだったと思います。


INO hidefumi LIVE SET @ FIELD OF HEAVEN
名前は知ってたけど聴くのは初めて。この日はキーボード、ベース、ドラムの3人編成による生演奏。本人のローズピアノを中心に展開するジャズ/フュージョンエレクトロニカの要素が混じった感じ…ですかね。前に 9dw 聴いた時も同じこと思ったんですが、やっぱり俺こういうカフェ対応ラウンジ音楽みたいなの嫌いだわ。自分の演じてるスタイルに酔ってるような印象しかしなくて、感情とかが伝わってこないし右から左にスルスル流れて何も残らない。 「日常にフィットする音楽」 ってことなのかもしれないけど、俺はむしろ非日常的な感覚を音楽に求めるのでそういうのはノーサンキューです。全然つまんなくて早々に退出。


移動中にくるりをチラ見。エディが出るらしいんでちょっと見たかったけど、1曲目が相変わらず面白味のないポップロックだったんでやっぱ見るのやーめぴ。華麗にスルーしてレッドへ。


SPOON @ RED MARQUEE
ピッチフォークとかでちょくちょく目にしてたけど、聴くのは初めて。4人組のインディロックバンドです。結構タイトでコンパクトな、渋い感じの音を出してるんですけど、小まめに音響処理を加えたりニューウェーブっぽい雰囲気も流れたりと、淡々としつつ細かい部分が凝ってる感じ。またスタイリッシュな佇まいと裏腹に意外と芯のあるアンサンブルだったり、枠組みは確かにインディロックなんだけど何だか掴み所の無い、でも没個性というわけではない奇妙な音楽。知性のあるロックンロールといった所ですかね。展開が少なくて 「あれ、もう終わり?」 と思うことが多々あったのですけど、家で音源聴いてからだとまた違った風に聴こえるかもしれない。うむー、とりあえず判断は保留。


OZOMATLI @ ORANGE COURT
初めて聴きました。7人編成の日本人も擁する多国籍バンド。ラテンやらレゲエやらヒップホップやらファンクやらの雑多なジャンルを同じ釜の中にブチ込んだような、言葉本来の意味でのミクスチャースタイル。でも一番の基盤にあるのは確実にロックという。パワフルな骨格の上にワールドミュージック的な要素が乗っかってる感じで、良い意味で敷居が低く取っつきやすい。大仰な SE とともに勢い良く飛び出し、景気の良いアッパーチューンを連発。こういうホーンやパーカッションの入る大所帯バンドは視覚的にも面白いし、メンバー皆パーティーノリでガンガン煽るのですね。ライブの盛り上げ方を十分に心得てるようで、こちらも安心してノリノリになれました。ただ途中の 「オゾマトリは戦争反対ー!」 とかは正直引き気味でしたが。そこまでピースフルにしなくていいです。胡散臭くなるから。でも全体的にはテンションを落とすことなく演りきり、満足な内容でした。


MICE PARADE @ FIELD OF HEAVEN
前から気になってたけど、ようやく聴けました。 (確か) ビブラフォンなども含む7人編成で登場。アコギの音色と男女のか細いヴォーカルを中心に、音響/エレクトロニカとバンド演奏を融合させていく繊細でリリカルなサウンド。ちょうど toe が装飾多めになった感じですかね。なかなか耳に心地良かったけどアブストラクトな曲作りで聴き所が掴みづらかったのと、この時点で結構疲れが溜まってたので今こういう音聴くと確実に寝てしまう…就寝。そして起きると夕焼けで赤かった空が青い夜に変わってたというファンタジックな体験をしたけどどうでもいいですねすいません。正直あまり覚えてない (うわー) 。


MY BLOODY VALENTINE @ GREEN STAGE
今年一番の目玉であるところのマイブラ。絶対見ようと思いつつ正直あまり期待してませんでした。わざわざ醜態を曝して過去の遺産に泥を塗るだけじゃないか…とか。でも実際見ると非常に良かった。メンバー4人さらっと登場し、 「I Only Said」 「When You Sleep」 とスタート。もうこの2曲だけでガッツリ掴まれた気がした。シューゲのオリジネイターということでどの曲もホワイトノイズ塗れなわけですが、 「Loveless」 の曲は甘美な浮遊感、 「Isn't Anything」 以前の曲は刺々しい攻撃性が強調されてる感じ。そして意外にドラムがバタバタよく動く。疾走感を纏って勢いを感じさせる場面も多々あり、マイブラって核となる部分はオーセンティックなロックンロールなのかなとも思ったり。 Kevin Shields は MC も一言二言、ほとんど姿勢や表情を変えずに淡々と演奏し、その寡黙な姿には何処かカリスマ的な魅力が感じられました。終盤には圧巻の 「Soon」 、そして10分以上に渡って爆音ノイズ大放出の 「You Made Me Realise」 で終了。あまり客観的に見れてないですけど良かった。いつの間にこんなに思い入れが強くなってたのかと自分に対して少しビックリしたのでしたとさ。


以上。宿に帰って温泉で疲れを癒す。日焼けが痛い!そして2日目に続きます。