THE FIELD 「YESTERDAY AND TODAY」

Yesterday and Today

Yesterday and Today

スウェーデン出身、 Axel Willner によるソロユニットの2年ぶり2作目。


ストイックに鳴り続ける4つ打ちビートと、幻想的な暖かさ/浮遊感を目一杯に放出する上モノシンセ類。ミニマルテクノシューゲイザー、双方のジャンルに由来する恍惚を繋ぎ合わせて、相乗効果でさらに中毒性の高いものへと変化させる。またループフレーズを切り替えるポイントも絶妙で、サイケデリックな陶酔と不意を突く覚醒を繰り返して独自のディープな音世界を繰り広げる、その手腕は今作でも健在です。ただ今回その上モノの使い方が前作より派手になってるのと、 「Everybody's Got to Learn Sometime」 「Sequenced」 ではグッと BPM を落としたミドルチューンに挑戦していたり、本来の持ち味を保ちつつ新しい領域に踏み込んでいるのが分かります。しかしそのミドル曲が新しい魅力として機能してるかと言うと、アッパー寄りの曲に比べてどうも足回りが悪いという印象が強くて、まだ習作的と言うか発展途上な感は否めないですね。でもそれ以外の曲は陶然とする程の美しさとフィジカルなダンスグルーヴが絡み合い、10分超の尺でもあっという間に感じるほどのめり込めるし、前作が好きだった人は聴いて損はないかと。


Rating: 7.8/10
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