world’s end girlfriend 「空気人形」
- アーティスト: world’s end girlfriend,サントラ
- 出版社/メーカー: Human Highway Records
- 発売日: 2009/09/25
- メディア: CD
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映画自体は板尾創路のダッチワイフが 「こんな爛れた性生活もうイヤや!」 とか言って蒸発する話らしいですが (ええー) 、作品の性質上過去のいずれも長尺大作主義だったオリジナルとは違い、基本的に1〜3分程度の小品的な楽曲ばかりが揃えられています。ピアノやギター、ストリングスなどの音色が静謐さを湛えながら優しく鳴り響くという、ごくごくシンプルで素朴な内容。世界の終わりを感じさせるような強い狂気みたいなのはここにはありませんが、それでも weg 印の儚く切ないメロディセンスは相変わらずの冴えを見せています。穏やかな日常の中へと何気なく溶け込み、目の前の風景にリリカルで美しい視点を与えてくれるような楽曲群。 BGM としての聴きやすさを意識しながらも本来の魅力は決して損なわれず、むしろその魅力を構成する一断面がより浮き彫りにされてるようで興味深いです。視界がパッと開けるような鮮やかさを見せる 「誕生の日に」 、氷を打つようなピアノの音が琴線に触れる 「少し早足になって」 など、少ない音数でも (だからこそ) ひどくイマジネーションを刺激してくる良質イージーリスニング作品。外で散歩しながら聴きたい系ですね。