DEAD END 「METAMORPHOSIS」

METAMORPHOSIS(初回生産限定盤)(DVD付)

METAMORPHOSIS(初回生産限定盤)(DVD付)

今年 「JACK IN THE BOX」 で復活を果たした4人組の、実に20年ぶりとなる新作。


先に言うと昔の彼らに対する思い入れは全くありません。しかし今作はそんな一見さんにも 「これぞデッドエンド」 と言える個性を十分に感じさせる力作になってると思います。比較的オーセンティックな HR/HM とヴィジュアルビートロックの融合、と言うと若手のヴィジュにも同系統のバンドが数多くいますが、彼らの場合はルーツや経験が違う故にアンサンブルの凄みも違う。硬く引き締まった音の鳴りが最新型であることをアピールしつつ、ドッシリ腰を落としたメタルグルーヴのダイナミズムと直線的に疾走するドライブ感が交錯。その上で MORRIE のミッドローヴォイスがダークで妖艶なメロディを朗々と歌い上げ、時には囁き、時には激しく声を荒げるといった風にシアトリカルに表情を変えて見せる。その実に表現力豊かな深みを湛えた、カリスマチックな魅力のある歌声には強く惹きつけられます。後追いの俺は 「この曲○○みたい!」 とか聴いてるうちに様々なバンドを連想したんですが、元を正せばそれだけ彼らが後続のバンドに影響を与えてるということなんでしょうね。直接的にしろ間接的にしろ、きっとデッドエンドの種は全てのヴィジュアルショッカーに根付いてる。貫禄の一発。


Rating: 7.8/10
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