endzweck 「ulysses」

ulysses

ulysses

98年結成の5人組による新作ミニアルバム。初めて聴きました。


北欧メロデス辺りの影響を感じるシリアスなメロディ感覚と、ラウドなアグレッション、青い疾走感。それらをパンク/ハードコアの骨格に流し込み、7曲14分の短い尺を一気に突っ走る。身体はパンク、心はメタルといった趣のニュースクールハードコアですね。ザクザク刻むギターリフの泣きと腹の底から叫び散らすシャウト、それらが一体となって男臭いドラマチシズムを展開し、フィジカルとメンタル双方に攻撃を仕掛けてくる。しかしバタバタとストレートに走るリズム隊は物理的な BPM としては速いはずなのに、グルーヴが欠けてるからかどうも体感速度はさほど高くなく、妙にのっぺりした印象を受ける。楽曲のスタイルも正直だいぶ手垢のついた手法ではあるし、パンク/ハードコア的な音作りが何だか貧乏臭さを助長してるみたいで、あまり良いようには作用してない気がします。ライブで見ればまた印象が変わるかもしれませんが、音源に関してはその勢いを十分にはパッケージ出来てないなと思いました。アグレッシブなのはアグレッシブなのだけど、変にラウドロックのマナーに囚われてる感があるのですよね。


Rating: 5.2/10
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