Kalafina 「Red Moon」
- アーティスト: Kalafina
- 出版社/メーカー: SE
- 発売日: 2010/03/17
- メディア: CD
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そもそもはアニメ 「空の境界」 のコンセプトに準じるユニットだったわけですが、今回はそこから脱却したぶん曲調の幅が広がり、順当なステップアップを遂げています。 「光の旋律」 のアコースティックトラッドや、 「テトテトメトメ」 の中近東エキゾ風な音階と、より多国籍/無国籍に様々なジャンルを取り入れたかと思えば、 「fantasia」 「Kyrie」 ではサイケデリックトランスでガチ勝負を仕掛けてきたりと、節操ないほどに何でもアリな楽曲群。しかしそれらがひとつの作品中に並べられてもとっ散らかった印象にはならず、流麗かつ重厚なコーラス/ハーモニーを一番の武器として前面にアピールし、どんな曲調であろうと王道 J-POP の枠内に落とし込んでしまう貪欲さ、強靭さ。そして相変わらず歌声の重ね方やアレンジの詰め方に妥協がなく、全ての曲において本気モードなのがビシビシ伝わってきます。最初は前作よりアレンジの濃さが増したぶんメロディのキャッチーさは少し後退したかなと思ったんですが、2回聴いたらすぐ慣れたしそんな細かいことどうでも良いですね。多少のケチなど吹き飛ばすくらいのパワーは今作にもしっかり備わってると思います。前作に引き続いて傑作。
