SHINING 「BLACKJAZZ」

Blackjazz

Blackjazz

ノルウェー出身の5人組による5作目。初めて聴きました。


ジャズ畸形児。表題のブラックは黒人のルーティな黒じゃなく、ブラックメタルの漆黒であります。超高速で突っ走るブラストビート、ブリーピーな歪みを鋭く尖らせたシンセ、同じく厚みよりも単音の硬さ/鋭さを優先特化させたギター、それら全てがマシンガンの銃弾のように絶え間なく乱射される極道サウンド。感情の入る余地を一切許さないアンサンブルの精密さはインダストリアルの影響も強いし、変拍子/ポリリズムもガシガシ入る曲展開は確実にプログレのソレ。メタルとして聴いても結構な異形なのに、言うに事欠いてジャズって。不意を突いて斬り込むサックスの響きもひどく暴力的で、そのカオティックな狂騒を一層キナ臭く破壊的なものにしています。7曲目 「Blackjazz Deathtrance」 に至っては曲名通りトランスもブチ込まれ、死に急ぐスピードに拍車がかかりカオス度はレッドゾーンを突破。そしてラストは King Crimson 「21st Century Schizoid Man」 のカヴァー。凄まじくヘヴィで豪快なグルーヴが身体を圧殺するかのような、殺意のダメ押し。ジャンル云々はさておいて、オリジナリティとアグレッションで言えば間違いなく群を抜いてます。と言うかほとんど出オチだよな (笑) 。


Rating: 7.6/10
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