AA= 「#2」

#2

#2

上田剛士THE MAD CAPSULE MARKETS) を中心とするユニットの、1年3ヶ月ぶり2作目。


良くない意味で剛士以外の何物でもない。前作 「#1」 収録曲とシャッフルしても違いが分からないくらい、ほとんど何も変わってないです。後期 MAD の流れを受け継ぐデジタルパンク/ハードコア、そこに剛士らしいポップでキャッチーなフックを仕掛けるといった塩梅ですが、どうもそのフックが今回どの曲も甘い気がするのは、やはり前作の時点でバンドの音楽的概要がある程度把握できた、その上で聴いてるのがデカいですよね。やってることが一緒なだけにデビュー作のフレッシュさという下駄が無くなったぶん、相対的にインパクトが落ちてるということです。敢えて言えば 「2010 DIGItoTALism」 「GREED...」 「BPMaster」 などデジコア成分が幾分か増量されてるでしょうか。しかし個人的に一番耳を惹かれたのは唯一の新境地 「4 leaf clover」 。たおやかに靡く 6/8 のリズムに、歪んだノイズとハピネスに満ちたメロディが混じり合い、ふわりと宙に浮かぶ佳曲です。聴きようによってはシューゲイザー突然変異種と言えるかもしれない。しかし総じてはやはりデジャヴの方が勝ってしまうかな…。もう少し練り込んでから出してほしかったですね。


Rating: 6.0/10
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