七尾旅人 「billion voices」

ビリオン・ヴォイシズ

ビリオン・ヴォイシズ

約3年ぶりとなるフルレンス4作目。


旅人氏の作品はいつもそうなのだけど、理解するのにだいぶ時間を要する。 「911FANTASIA」 は正直未だによく分からない。音楽と言うよりラジオドラマの様相を呈していたその前作から、今作では比較的真っ当な歌モノに回帰しているけれど、それでも予備知識のない人は普通の歌モノに対する固定観念を捨てる必要があると思う。本人はアコースティックギターを気ままに爪弾きながら、鼻歌のように歌ったり、物語を朗読したり、奇矯なシャウトを繰り返したり。感情が理性のフィルターを通る前に吐き出され、しかし持ち前のセンスでロックやジャズ、エレクトロといった様々なジャンルを脊髄反射的に取り入れて、本当に自由奔放なスタイルで繰り広げられる。 「I Wanna Be A Rock Star」 はロックスターになれなかった俺や君へのララバイ。 「検索少年」 はカルチャーの先端をネタにしつつ実は普遍的な青の唄。そしてすでにアンセムとして名高い 「Rollin' Rollin'」 。俺はいつも第一印象を主としてるのでこういう点数だけど、そのうち激しく高くなったり低くなったりするかもね。他人の感想とか大してアテにならないから (笑) 、とりあえず聴くと良いと思うよ。


Rating: 6.0/10
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