the body 「all the waters of the earth turn to blood」

All the Waters of the Earth Turn to Blood

All the Waters of the Earth Turn to Blood

アメリカはロードアイランド出身のデュオによる2作目。初めて聴きました。


今月のろくでなし。マイスペのプロフィールによると、ジャンルは聖職者。影響元はジム・ジョーンズ、オウム麻原、チャールズ・マンソン。そしてこの音。ガイキチ試験ハイスコアで楽々合格!禍々しい濁流のようなノイズギターと、ひたすらダルで重苦しいグルーヴで聴くもの全てに呪いをかけるかのようなドゥーム/スラッジ・サウンド。ギターとドラムの2人だけとは思えないこの重厚な迫力、重機の車輪に骨身をかけてジワジワと嬲り殺すみたいな悪意の引き摺り倒しっぷりが激ヤバでございます。そして 「A Body」 の透明なクワイア、 「A Curse」 の無機質な鉄槌ビートが見せるインダストリアル要素、 「Empty Hearth」 のブツ切りエディットが施された闇念仏などなど、悪意を悪意としたままヴァラエティ豊かに聴かせるイヤな工夫が盛り沢山。ヘヴィネスをより即効性の強いものへと仕立てる潤滑油の役割を担い、轟々と渦を巻く底無しの致死的な深みにズブズブと沈められる。 「Song of Sarin, The Brave」 なんて曲名もあるあたり、日本人の我々も何故か標的に入ってるはずで、その瘴気の酷さも一層伝わりやすいでしょう。こっそりベッドの下に隠しときたい系の傑作。


Rating: 8.4/10
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