ムック 「カルマ」
- アーティスト: ムック
- 出版社/メーカー: DANGER CRUE
- 発売日: 2010/10/06
- メディア: CD
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OKコンピューター。テクノ要素というのは彼らもここ最近の数作で取り入れていた手法ですが、今作ではその比重が一気に増加。冒頭 SE 「Chemical Parade」 から過去のイメージを覆すくらいの勢いで、スタイリッシュに、色鮮やかにヒットする4つ打ちキックがダンスを誘発。そこから 「フォーリングダウン」 ではメタリックなバンド演奏と流麗な切なさのメロディがシームレスに繋げられる。その後も 「零式」 「ケミカルパレードブルーデイ」 等々、今までは良く言えばチャレンジング、悪く言えば 「試してみた」 程度の付け焼き刃にしか感じられなかった打ち込みサウンドがここにきて十分な咀嚼を受け、ようやく実験の成果がプラスに結実した印象を受けます。ここまで明快に振り切れていればこちらも過去の影を払拭して、新しいスタイルとして受け入れられる。しかし SE 「業」 を挟んだ後半からは英詩のジャズ歌謡 「堕落」 、ファンクの 「サーカス」 にトラッドの 「ポラリス」 と、テクノから離れてさらに横幅を増す展開に。うーむつまみ食いはこのバンドの悪いクセか (苦笑) 、せっかくなら全編テクノ路線で固めてほしかった気もする。しかしながら近作の中では最も強い手応え。
Rating: 7.2/10
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