奇形児 「頭を丸めて今スグ出家しろ!念仏唱えて自らを葬れ!」

頭を丸めて今スグ出家しろ!念仏唱えて自らを葬れ!

頭を丸めて今スグ出家しろ!念仏唱えて自らを葬れ!

1982年結成、2008年に復活した5人組の初フルレンス。


聴いて盛大に首を傾げた。あっれー、パンク/ハードコアのバンドじゃなかったのか?と思ってクレジットを見たらギター兼プロデュースが関口博史 (元筋肉少女帯) だった。通りでこんな、ルーツ丸出しの70年代ハードロックに傾倒した内容なわけだ。テクニカルな長尺ギターソロや、曲によってはハモンドオルガンも導入し、どっしりしたミドル曲がほとんど。速くて短い所謂パンク曲はほとんどありません。そして当然爽快さとか皆無。バンド名、アルバム名、ジャケットからわかるように粘着系ドロドロのアングラダークネスが漂い、内なる鬱屈や疑念をアグレッシブに吐き出す。しかし数年前に GAUZE 聴いた時も思ったけど、何なんだろうこの悪い意味での哀愁。音楽性は変わっても精神性は80年代から変わってない、というのは良くも悪くもでしょうけど、正直この内容がノスタルジー抜きでリアルに現代の若者に刺さるとは思えないんですが。フレッシュさや目新しさには到底欠けて説得力も薄いし、そのくせ凄く説教臭い。彼らのリアリティと現代のリアリティとの乖離ばかりが目立つ、相当に厳しい内容だと思いました。基本的にロックはオッサンのやるもんじゃねえな。


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