DEATHGAZE 「BLISS OUT」

BLISS OUT [豪華盤]

BLISS OUT [豪華盤]

オリジナルとしては2年ぶりとなる3作目。


おいおい、また悪いクセ出てないか?ひとまず演奏のアグレッションについては確実に最高値を更新しております。硬く引き締まり、冷徹なブルータリティを剥き出して迫る。この容赦なく放出される激音の塊が放つキナ臭い瘴気と、スポーティなフットワークの軽さが持つバランス感覚は Slipknot に近いものがあると思います。なおかつ前作で見せていた端正でオープンなポップメロディの名残もそこかしこに散見されますが、今回はそういったポップ要素は絞り気味で、へヴィネスを叩き付ける攻撃モードへと再度舵を取り直した印象。ただこのバンドの弱点として、曲を必要以上にこねくり回しすぎるというのがありますな。複雑な曲構成をとって聴き手の意識を振り回すスタイルが、あまりスリル/緊張感や肉体的即効性に繋がらずまどろっこしい印象を受ける。押し潰されたリフ主体でここぞという時のフックにも欠けるし、前作で上手いこと保っていたバランスを放棄してしまってて勿体ないなーという。実際最も耳を惹くのは歌メロを素直に立てた 「SORROW」 や 「BLISS OUT YOURSELF」 ですしね。惜しい内容でした。


Rating: 5.8/10
Links: 【公式】 【MySpace】 【Wikipedia