L’Arc〜en〜Ciel 「HEART」 「ark」 「ray」 「ectomorphed works」
- アーティスト: L’Arc~en~Ciel
- 出版社/メーカー: KRE
- 発売日: 2011/02/16
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- アーティスト: L’Arc~en~Ciel
- 出版社/メーカー: キューンミュージック
- 発売日: 1998/02/25
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最もラルクらしいアルバムは何か?と問われると、もしかすると俺はコレを挙げるかもしれません。テクノ/インダストリアルの素養を持つ yukihiro のドラミングは、独特の軽いスネアの鳴りで叩き出すスクエアなグルーヴ感で、アンサンブルにひとつ新しい風を吹き込んでいます。また前作の吹っ切れたポップネスを踏襲しつつ、ロック的な厚みが若干増したのと、ジャケットにも象徴されている幻想性、耽美性が戻ってきた感覚があります。ジャジーで淫靡な 「Singin' in the Rain」 、ドライブ感満載のロックンロールナンバー 「Shout at the Devil」 「Promised Land」 、目一杯ドラマチックに広がる激甘バラード 「あなた」 など。そして 「虹」 。これまでのシングルにはなかったダーク/ゴシック感を取り入れたこの曲を復活第一弾に、なおかつバンド名を冠して送り出す辺りになお攻めの姿勢を感じるのですがどうでしょう。もちろん 「winter fall」 はカラオケ定番。総じてこれまでの経験を踏まえた上での今作という、手堅い一手という感じではありますが、新しい試みも随所に見られる好盤。
Rating: 8.0/10
- アーティスト: L’Arc~en~Ciel,hyde,tetsu,岡野ハジメ
- 出版社/メーカー: キューンミュージック
- 発売日: 1999/07/01
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2枚同時ということで下の 「ray」 とカラーは分けられており、こちらはラルクのポップサイドを重視した作り…というイメージだけど、改めて見てみると本当に明快な曲って実は 「Driver's High」 「DIVE TO BLUE」 くらいなんですね。オープナーはダークで重々しい 「forbidden lover」 だったりするし、まさかのトロピカルハワイアンな 「Perfect Blue」 も歌詞はシニカルで辛辣。曲順とか配分、あと全体的に粗さが抜けてソフィスティケイトされた音像でそういったイメージ分けが成されてる感じで、決して一面的ではないラルクの様々な要素が詰まってます。ここで俺が推させて頂きたいのは淫靡さに磨きをかけたラルク流トリップホップ 「Cradle」 と、寂寥が柔らかく、切なく、優しく滲む 「What is love」 。どちらも隠れた名曲。ただやはり音の薄さが今聴くと物足りなく映るところもありますね…。セルアウトした小奇麗な音作りは意図したものだとは思うんですが、良くも悪くもアクが弱い印象。それもメガヒットを果たしたバンドが避けては通れない道なのか。ラルクのカタログでは最もライトなアルバム。
Rating: 7.2/10
- アーティスト: L’Arc~en~Ciel
- 出版社/メーカー: キューンレコード
- 発売日: 1999/07/01
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「ark」 がポップでライトだからこっちはロックでダーク。つっても例のごとく 「snow drop」 とか可愛らしい曲も入ってますけどね。それはさて置き 「ark」 同様セルアウト気味な音像ではありますが、 「ark」 よりも荒さや暗さ、渋さ2割増の内容。こちらには98年の3枚同時リリースされたシングルが全て入っており、今更言うまでもないですが3曲とも名曲。超ノイジーなギターソロが痺れるロックンロール路線の発展型 「HONEY」 、こんな色鮮やかな 「死」 はラルクにしか描けないであろう 「花葬」 、プログレッシブな可変速攻撃ナンバー 「浸食 〜lose control〜」 。特に 「浸食」 なんかはリアルタイムで聴いた時は結構衝撃で、もうラルクだったら何をシングルカットしてもヒットさせられるくらいの勢いを肌で感じたものです。その他もスリリングなサイバー感が新境地な 「trick」 、今作中最もディープかつシアトリカルな世界観を見せる 「いばらの涙」 と佳曲揃い。リリース当時、旧来のラルクファンからは 「ray」 の方が好評だった記憶がありますが、俺もこちらの方が好み。全体的にトータリティが強い気がするし。
Rating: 7.8/10
- アーティスト: L’Arc~en~Ciel
- 出版社/メーカー: キューンレコード
- 発売日: 2000/06/28
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一時期シングルのカップリングによく収録されていたユッキーリミックスですが、これって当時のラルクファンにとってどれほど需要があったのか少し疑問…とか書くとコアなファンの方から怒られますか怒らないで。中身は後の acid android にも繋がる低熱でソリッド、無機質に徹したテクノサウンド。 NWOJHM のミックス名は伊達じゃない 「trick」 、一層暴力的なミュータントと化した 「浸食 〜lose control〜」 といったインダストリアル・サイドが前半に集中し、後半はさらにトリップホップ要素が増加した 「Cradle」 「真実と幻想と」 といったヒップホップからの影響も見られる。またガチガチの高速ハード・トランス 「Larva」 はちょうどこれくらいの尺で聴きたかった。いずれの曲も hyde のヴォーカルが入るとどうしても原曲の色に引っ張られてしまう所があるんですが、歌声をうまく生かしつつ別の側面を与えるというリミックスの意義は十分に果たしてると思います。当事者の客観的な視点という意味で興味深い内容。テクノとしては若干懐かしさを覚える感じではありますが、逆に今聴くと新鮮だったりするのかも。
Rating: 7.0/10