相対性理論 「正しい相対性理論」
- アーティスト: 相対性理論
- 出版社/メーカー: commmons
- 発売日: 2011/04/27
- メディア: CD
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参加メンツが坂本龍一、鈴木慶一、菊地成孔、 Cornelius 等々、笑ってしまうほどミュージックマガジン全開。もちろん個々で見れば素晴らしいアーティストだとは思うのですが、こうして一堂に会すると色んな意味で厳ついものがあるな。内容はリミキサー陣の作風を知っている方にとっては予想がつきやすいと思います。アトモスフェリックな環境音とノイズ、静謐さを湛えたピアノ、フリーキーに暴れ回るドラムス、そういった音の粒子が交錯するアンビエント/エレクトロニカ。サウンドは完全に分解され、唯一原形を保っている歌声が空中に放り投げられたように漂う。個人的に好きなのはスペーシーな深みと寂寥が最も強い大友良英 「QGKGAO」 、相変わらずの手腕でピースフルなノイズを展開する Fennesz 「QSMJAF」 、トラックが息を飲む美しさなのに何故この曲？な教授 「QMSMAS」 あたり。うむーしかし、相対性理論の一番の魅力は単純にメロディや歌詞といった 「ポップス」 としての良さだと思うので、こういう前衛的な方向に向かうと従来の魅力が薄れてしまう気がする。下手すりゃ彼らのスノッブな部分ばかり引き出されてると捉えられかねないし。完全にプラスな化学反応とは言い難い。
