東京事変 「大発見」

大発見

大発見

1年4ヶ月ぶりとなる5作目。


ここにきて東京事変のキャリアが統括された、集大成のような内容になってると思います。 「教育」 の荒々しさがあり、 「大人」 のムーディで洒脱な空気があり、 「娯楽」 の余裕と遊び心があり、一周して帰ってきた 「スポーツ」 のロックバンドらしい快活さがある。彼らの持つ多彩な引き出しから、今まではどの引き出しを使うかということだったと思うのですが、今回はどの引き出しからもバランス良く配分し、バンドの持つポテンシャルを最大限に詰め込んだ内容。疾走感あるストレートなギターロック 「新しい文明開化」 「21世紀宇宙の子」 、淫靡でダークな空気が棚引く 「禁じられた遊び」 、ジャズ×ファンク調の 「恐るべき大人達」 「かつては男と女」 、軽快で可愛らしいプチミュージカル曲 「女の子は誰でも」 等々。非常にレンジの広いバンドであることは元々理解していたつもりですが、こうして一つの盤の中に並ぶとなかなか壮観。もちろんヴァラエティ豊かになっても雑多にはならず、構成の上手さでそれらすべてが 「東京事変らしい」 という印象に着地してるという。いやしかしこれだけ隙が見当たらない、 「鉄壁」 という言葉が似合うバンドもそうそうないな。前作に続き良作。


Rating: 8.2/10
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