THE HEAVYMANNERS 「SURVIVAL」

サバイバル

サバイバル

秋本武士 (DRY & HEAVY) を中心とする4人組の、2年10ヵ月ぶり2作目。


色々聴くと言いつつ普段手を出さない音楽ジャンル100のうちのひとつにレゲエがあるんですけども、彼らがレゲエを演る上でのアティテュードは俺みたいな門外漢の抱く 「リゾートに似合う能天気な音楽」 といった軽いイメージを木端微塵に粉砕します。スモーキーなダブ音響の中で繰り広げられるリズム隊のセッションはストイックな強靭さを持ち、 「ONE STEP TO LIVE」 「DUB TERRORIST」 などのアッパー寄りなダンス曲では鬼気迫るほどの凄みを感じます。 BPM こそ緩やかではあるものの、その中で繰り出されるグルーヴは弛緩と同時に緊張感が一本常に走っており、ダブ処理と相まってドープな中毒性を生み出してる。また多彩なゲスト陣の存在も印象的。特に RUMI は実際にその MC を聴くのは初めてだったのですが、彼女もまた独自のグルーヴ感、歌詞のメッセージにおけるイズムというものを確立しており、それが押し付けではなく演奏陣とのコンビネーションによって柔軟に、しかし確実にヒットする。レゲエがレベルミュージックであり、へヴィミュージックであるという矜持を強く打ち出した力作。


Rating: 7.8/10
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