うみのて 「UNKNOWN FUTURES (& FIREWORKS)」

UNKNOWN FUTURES(&FIREWORKS)

UNKNOWN FUTURES(&FIREWORKS)

8ヶ月ぶりとなるミニアルバム。


前回の 「IN RAINBOW TOKYO」 ではローファイ/オルタナティブなバンドサウンドであったり、歌や言葉をストレートに聴かせるフォーク的な側面が強かったのですが、今回はそこから一歩踏み出してサウンド面での実験が色々と見られます。神経質なキーボードのタッチ音と無情なピアニカの音色が交錯し、強迫観念的な緊張感あるダークネスを放つリード曲 「UNKNOWN IDIOT」 は従来の彼ららしさと新境地を同時に打ち出した秀曲ですね。続く 「NEW (NU) CLEAR, NEW (NO) FUTURE」 は…ほとんど Radiohead 「Reckoner」 だなコレ (笑) 。元々レディヘへの憧れを公言していた彼らですけども、ファルセットを多用するヴォーカルも思いっきり Thom Yorke を意識してたりとかなりモロ。まーでもこれはこれで微笑ましいか。そして 「下から見上げる花火、上から見下ろす火花」 「上から見下ろす火花、下から見上げる花火」 はノスタルジックな郷愁から The Pop Group 風のダビーな狂気へと突入する面白いアイディア。個人的にはこの2曲セットが一番好きかも。総じてコンパクトながらも次章を予感させる良作かと。

Rating: 7.8/10