LUNA SEA 「A WILL」

13年5ヶ月ぶりとなる8作目。


This is 王道。新しい時代の幕開けを高らかに宣言するオープナー 「Anthem Of Light」 、重苦しいグルーヴが大きく蜷局を巻く 「Glowing」 、混沌の中から光の差す方へ手を伸ばす力強さを感じる 「absorb」 、スラッシーな速度で捲くし立てるアグレッシブチューン 「Metamorphosis」 、そして鉄板の魅力をきっちり打ち出したシングル群。徹頭徹尾 LUNA SEA イズムに貫かれた、正しく彼らの意志 (WILL) が詰め込まれた内容です。アンサンブルのタイトさ、緻密さは活動再開後さらに精度を増しており、さらに今作ではある意味ベテランらしからぬ、前のめりなパワーが全体から滲み出ています。余計な寄り道はせずに、自分たちがやるべき本来の役割を全うしようという意気込みが、物理的な音圧以上にサウンドを強固にしているように思います。正直に言うとほとんど予想の範疇で、ちと生真面目すぎるんじゃないかなというきらいも若干ありますが、そんな細かい難癖も彼らは軽く消し飛ばすのでしょう。名刺どころか看板ごとドカンと突きつける勢いで、バンドの健在っぷりを強くアピールする力作。

Rating: 7.9/10