撃鉄 「NO UNDERGROUND」

NO UNDERGROUND

NO UNDERGROUND

2007年結成の4人組による、1年4ヶ月ぶり2作目。


重さよりも鋭さを重視したポストパンク直系のギターサウンドと、タイトかつファンキーなリズムに乗せてマシンガンの如く言葉を吐き捨てるラップ調ヴォーカル。以前からの方向性をさらに突き詰め、直線的に突っ走るソリッドなロックンロールの応酬です。 Gang of Four のアグレッシブな部分を抽出したのち、ユーモラスなセンスで享楽性を増してぶっ飛ばした感じ。さらにはアルバムタイトルにも表れているように、決してアングラの一部に納まることを良しとしない、持て余すほどの衝動をとことん発散させてやろうという気概を感じます。特に奇妙な言語感覚が冴えたオープナー 「cool なとき忘れた Japanese」 「かも」 、パーカッション交えて狂騒っぷりに拍車がかかる 「やっちゃおう」 、低熱なシンセサウンドがスタイリッシュな印象を与える 「感覚」 など、2〜3分のショートチューンを矢継ぎ早に繰り出してくる。個人的にはもっとギターの音をカリッと硬質にした方が良いんじゃないかとも思うのですが、普段からフィジカルを鍛えてるだけあって骨の部分はガッチリで贅肉はなし。この本気の遊びが何処まで通用するかはちょっと見ものかも。

Rating: 7.5/10