HAPPY 「HELLO」

HELLO

HELLO

京都出身の5人組による初フルレンス。


最近は Galileo GalileiCzecho No Republic 、 The fin. に FOLKS と、英米インディロックからの影響を前面に打ち出すバンドが目立ってきてますね。彼らもまたその一派。 「Pet Sounds」 に端を発するサイケデリック・オールディーズから昨今のニューウェーブ/シンセポップまでを取り入れた、蕩けるような浮遊感と牧歌的な多幸感で満ちたサウンド。2分台の短い曲が多く、全体も10曲30分ちょっとというランニングタイムもまたアナログ世代への憧憬を形にしたものでしょうか。温故知新を地で行くその方向性自体は良いのですが、中心にあるメロディはバックの演奏との調和を目的としているのか、良く言えば緩やかで大らかだけど決定的にフックが足りない。そしてソングライティングに彼らならではという個性的な要素が見い出せないのがなんとも。フォーキーなアコギのストローク、軽快なシャッフル、ダンサブルな4つ打ち、どれを取っても余所で聴いたような…というデジャブが拭えない。インディロックの表層的なスタイルだけを抜き取っただけで密度シャバシャバ。こりゃ雰囲気イケメンならぬ雰囲気インディだな。まーまだ20歳そこららしいのでこれからですかね。

Rating: 4.5/10