摩天楼オペラ 「AVALON」

AVALON

AVALON

1年半ぶりとなる4作目。


前に 「JUSTICE」 を聴いた時は豪華絢爛なシンフォニック・ヘヴィメタル稲葉浩志全開のヴォーカルという取り合わせが強烈で、困惑と興奮が入り混じった感覚に陥ったのを覚えています。今回はその各要素がさらにドラマチックに、ダイナミックに、大袈裟に進化しており、もはや笑うっきゃないといった感じの勢いに仕上がっています。まず冒頭のインスト 「journey to AVALON」 がイトケンとの共作という、これはもう鬼に金棒と言う他ないタッグ。期待そのままに壮大な世界観が眼前一杯に広がる重量級のオードブルです。そのままの勢いで雪崩れ込む 「天国の扉」 は、やはりスピード・シンフォで突っ走る攻撃チューンですが、ヴォーカルは稲葉に加えて西川のアニキも若干入っており、過剰に過剰を重ねて絶頂を目指すこのストイシズムには恐れ入るばかり。歌詞が RPG 的ファンタジックな感じになると西川に、男らしい生き様だったりを語り出すと稲葉になるわけですね。面白いなこの人。他には 「Jolly Roger に杯を」 「天国の在る場所」 など Sound Horizon かと見紛うレベルの闇雲な勇ましさ (恥ずかしさ) にガッツポーズせずにはいられない。これが V-ROCK の正しさか…。

Rating: 7.8/10