Refused 「Freedom」

Freedom

Freedom

スウェーデン出身の4人組による、約17年ぶり4作目。


名盤の誉れ高い 「The Shape of Punk to Come」 を聴いた時にも思いましたが、やはり不思議なバンドです。ミクスチャーロック/ニューメタルを通過しつつあくまでパンク/ハードコアで在ろうとする、いなたく野蛮なサウンド。細い線ながらも全身を燃やすようにして扇情的スクリームを繰り返すフロントマン Dennis Lyxzén のカリスマ性。さらにはジャズやらエレクトロやらを随所に突っ込み、直線的アグレッションを強引に捻じ曲げまくった実験性も含め、とことん激しいのにどこか知的でスタイリッシュな印象すら受ける、独自のフォルムを持ったバンドでした。そしてこの本格復帰作。以前に比べるとジャンル横断の奔放さは薄れ、良くも悪くもコンパクトに収まったような感はありますが、変拍子やフェイク満載のトリッキーな構成は変わらず、常に火薬のキナ臭さを充満させた緊張感と一点突破の爆発力には痺れさせられる。長い年月を経てバンドの持つ核の魅力が収斂されたようにも見えますね。あとは子供の合唱、女性コーラス、客の歓声など 「声」 に焦点が当てられてる気がします。誰しもが声を上げることが表題の 「自由」 に繋がる、ということかしら。

Rating: 7.5/10



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