ESNO 「Release」

Release

Release

Kenichiro Nishihara によるソロユニットの約3年ぶり2作目。


テクノ/エレクトロニカ方面のクリエイターということですが、トラックにおける先鋭性やダンスグルーヴよりも、女性ヴォーカルを前面に立てたウェルメイド・ポップソング集となっています。とにかくキュートでガーリー、紅茶一杯に角砂糖100個突っ込んだ極めてドープな Kawaiiness 。ゲストとして招聘されたのが DAOKO や lyrical school のメンバーなど、この辺のチョイスも実に確信的。若手に対するアンテナの敏感さでもって男の子の幻想叶えたった的なアナザーワールドが眼前一杯に広がっています。そう、聴いていて感じるのは女子性よりも男子性なのですよね。ここまで徹底してふわふわ可愛らしくて綺麗な側面のみにフォーカスするというのは、むしろある種の不自然さ、大袈裟に言えば邪心のようなものが無いと出来ないんじゃないかなと。もはや甲高く丸っこい声したアニメ声優ポップスと変わりませんよ。宮崎駿が聴いたら憤死すると思う。ただこの手の幻想性に対して若い頃よりも三十路越えてからの方が素直に向き合えたりするもので、ここに参加してる歌い手さんには CD じゃなくカラオケとかで隣に座って歌ってほしい。それで俺を殺せ。

Rating: 6.2/10



ESNO / 21時のクラゲと月 feat. ボンジュール鈴木【MUSIC VIDEO】 - YouTube