筋肉少女帯 「おまけのいちにち (闘いの日々)」

1年ぶりとなる通算17作目。


良い意味で少し力が抜けてきた。 HR/HM が王道としてありつつ変な曲がぽつぽつ混じるというのがいつもの筋少のスタイルなわけですが、復活後の筋少は二度目の新人という意識からか、また夏フェスなどライブでの映え方を重視してか、王道の方にバランスが傾いたパワフルな作品を多く作ってきました。もちろんそれは悪いことではないですが、前作 「THE SHOW MUST GO ON」 でその路線もそろそろ極まってきた感があった、という所からの本作。過去のカタログで言えば 「エリーゼのために」 「UFOと恋人」 の頃に近いように思いました。すなわち寄り道の方が多く、様々な曲調に着手するある種の余裕が出てきた。微妙にボサノヴァ風の 「別の星の物語り」 、アシッド感バリバリのプログレ/スペースロック 「S5040」 、直球の郷愁フォークソング 「夕焼け原風景」 など、えらく雑多だけど集まってみると何故か筋少の個性として納得してしまうという。ああ、筋少ってそういうバンドだったなって。序盤で立て続けに迫る攻撃ナンバーにしても、今までより若干プログレッシブな毒っぽさが強まっているように思います。復活後の中では最もカルトな感触。

Rating: 8.0/10



【MV】筋肉少女帯「混ぜるな危険」 - YouTube