Creepy Nuts 「クリープ・ショー」

クリープ・ショー

クリープ・ショー

2013年結成の2人組による初フルレンス。


さすがファーストなだけあってリキの入った仕上がりです。従来の持ち味をそのままハイテンションで打ち出した「手練手管」「スポットライト」、数多く対バンをこなした盟友 SPARK!!SOUND!!SHOW!! と組んだミクスチャーパンクスタイルの「ぬえの鳴く夜は」「新・合法的トビ方ノススメ」、大阪の血が騒いだのか昭和歌謡風味で世知辛さを演出する「紙様」「俺から退屈を奪わないでくれ」と、現時点でやれることは全部やるという勢いで様々なアイディアを投入。その中でR-指定はこれまでに溜め込んでいだ鬱屈や劣等感を外向きのエナジーに変え、やや卑屈になりながらも己の技量、思想、存在を誇示するという、言わばこれまでの Creepy Nuts が見せてきたイメージを改めて再定義するような内容。自分的には期待値が少々高すぎたというか、いずれの楽曲も過去の EP 作でやってきたことの延長線上に見えるし、R-指定も歌いがちになるよりは持ち前の高度なラップスキルを活かした方が良いのではという気がする。ただ我流でヒップホップを貫きつつロックファンにもマスアピールしやすい内容で、さらに広いシーンへ打って出ようという気概は感じます。

Rating: 6.9/10



Creepy Nuts / ぬえの鳴く夜は【MV】