GØGGS 「Pre Strike Sweep」

Pre Strike Sweep

Pre Strike Sweep

Ty Segall を中心とする4人組の、2年2ヶ月ぶり2作目。


前回エントリの「Fudge Sandwich」と順番が前後してしまいましたが、これが Ty Segall にとっての今年4作目。そのバンドメイトというのが、以前 Ty がプロデュースを務めた Ex-Cult のメンバーだったり、Ty がドラマーとして参加しているバンド Fuzz からも招聘してたり、言ってみれば全員が身内。気心知れたメンツ揃いによる今作は、Ty Segall ソロ名義の作品よりも牧歌的なフォーク感、またはローファイなサイケ感が大幅に払拭され、ゴリッと厚みの増した爆裂ガレージ・ロックンロールの応酬となっています。70年代から80年代にかけてのハードコア・パンク勃興期ならではのソリッド感、場面によってはそこに初期ハードロックの土臭いダイナミズムも加味されているでしょうか、とにかくそれらの暴力的な熱気を今なお再燃させようと試みる、野蛮なディストーションストロークが痛快なことこの上ない。演奏者が増えただけ単純にパワフルさが増しているということですが、名義が何であろうと Ty Segall の思いはきっとひとつ、ロックはロック本来の形のままで光るべき。その光を絶やさないための信念を彼は音に込め続けているのだと思います。ロックンロール万歳。

Rating: 7.8/10



GØGGS - Pre Strike Sweep