一十三十一 「Girlfriend」

Girlfriend

北海道出身のシンガーソングライターの、 ASA-CHANG プロデュースによる最新作。初めて聴きました。

ふくよかな丸みを帯びたヴォーカルと、エレクトロニカやジャズを取り入れた実験的サウンドが印象的なヒネクレポップス。メロディはどの曲もサビで無理矢理盛り上げたりせずに心地良さを優先させながら、サウンドの方で色々とアヴァンギャルドな仕掛けを施してる感じです。特に 「今、パークウェイ」 ではやたらとドスの効いたストリングスが強い存在感を放ち、そこにシンセやフリーキーなギターが重なって、険しさやしなやかさが入り混じってミステリアスな感覚を生んでるという佳曲。またほんのり優しく切ないメロディの後ろでドラムと雷鳴が荒々しく唸る 「ウェザーリポート2.0.0.7.」 、ホーンや打ち込みにコミカルな遊び心が感じられる 「Girlfriend」 も良いですね。ヴォーカルとメロディ、サウンドがそれぞれが上手く溶け合って程良い刺激を保ちつつ、力を抜いて緩やかに浸ることができるというバランス感覚がキモかと。通しても30分くらいで重たくなりすぎないのも良いし、なかなか面白い作品じゃないかと思います。

Rating: 7.6/10
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