MONO 「gone A collection of EPs 2000-2007」
- アーティスト: Mono
- 出版社/メーカー: Temporary Residence
- 発売日: 2007/09/11
- メディア: CD
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しかし彼らのやってる事って昔からほとんど変わらないんですね。それはどちらかと言えば悪い意味で。静かなアルペジオで曲が始まり、少しずつ緩やかに音が重なっていって、ある瞬間から吹雪のような轟音が鳴り響き、それがやがて通り過ぎて静寂が戻ってくるという、大きな感情の波を壮大かつドラマチックに描く音。 Mogwai や Godspeed You! Black Emperor の影響がモロに出た、まさに 「ポストロック」 以外の何物でもない音です。彼らのメロディはその前述のバンドよりも分かりやすい切なさで、そのぶん取っつきやすいと言えばそうなんですが、もう様式美とも言えるくらい静寂と轟音の行き来をカッチリと繰り返していて、最後の方は正直食傷気味になってくる。一番最近の 「The Phoenix Tree」 からの曲ではオーケストラを導入したりといった工夫はあるものの、それもそこまで意外性があるかと言われれば微妙だし。何も考えずに聴けばその深遠で荘厳な音に気持ち良く酔えるんですが、もっと思い切って殻を破っても良いんじゃないかというもどかしさ的なものは拭えなかったです。初心者はオリジナル盤から入った方が良いかと。